20200612-13
0612
朝うだうだしてからカラオケに行ってちょっと声楽の練習をする。その後いろいろ鑑賞。
ケントリッジの演出はまあなんていうか何見ても好きにはなれないんだけど、このオペラの大スペクタクルな部分をよく演出していたと思うし、キャストもよかった(特にパパゲーノがキュート)。
🐮ウィーン国立歌劇場「ヨゼフ伝説」
裸エプロンの美少年とスズランテープ身体にはっつけた美少年がパ・ド・ドゥを踊るッ!以上ッ!説明不要ッ!みたいなノイマイヤー大先生の強いメッセージを感じました。以上です。
🐮ルチオ・フルチ「荒野の処刑」
タランティーノまじでこの監督のこと好きだったんだろうな……と思っためちゃくちゃ変な映画。マカロニウェスタンのほぼ終わりくらいに作られたロードムービーで、お前ほぼ殺人鬼だろというネイティブアメリカンとか出てきて、なんか男しかいない雪山の村で妊婦が出産するのがクライマックスなんです。最後きっちり復讐を果たして謎の犬が出てくる。何なの。
0613
うだうだした後にモネ劇場でルチオ・カステルッチが演出した「魔笛」を見たんだけどこれがマ〜〜〜〜〜〜〜ジで凄かった。
モネ劇場「魔笛」、「魔笛」を作品自体やオペラ産業の持つ問題(主にはジェンダーギャップやハンディキャップ)についての語りを挿入することで再構成しつつ、最後はオペラとして大円団で終わる明るいエンドでびびってしまった
— 光らせ手 (@violence_ruin) June 13, 2020
第1部でとてつもなく人工的なセッティングをこれでもかと見せた後、第2部の序奏で搾乳と「舞台芸術が何であるか」ということに関するエッセイ(みたいに読んだ、自信ない)を見せ、舞台芸術から排除されてきた人々の声を響かせ、The Song of Motherという言葉と共に夜の女王が母乳を舞台に流す。すごい
— 光らせ手 (@violence_ruin) June 13, 2020
「魔笛」叩きで終わるでもなく舞台芸術の問題点を指摘するだけでもなく最後ああいうエンドにするのがすごいなと思いました Space Catは出てきませんでした(ちょっと楽しみにしてた)
— 光らせ手 (@violence_ruin) June 13, 2020
The Song of Motherに「夜の女王」を選ぶのは本当にチョイスがいいなと思いました 上演回数が多いということはそれだけ理不尽に殺された回数が多いってことなので
— 光らせ手 (@violence_ruin) June 13, 2020
「魔笛」の一本めに見るべきとは思わないけど(慣習的演出を見ておかないとどうしてこういうプロダクションが生まれるのかも分からないと思うので)、6月末までなのでぜひ見て欲しい。これはちょっと凄い。批判するだけではなく舞台芸術を作る/見るということが何なのかという業についての話だと私は受け取った。興奮しすぎて人に強火オタクLINE送っちゃった。
夕方はみんなでワイワイ「羅生門」で読書会をして、その後モネ劇場の「オルフェオとマジュヌーン」を観る。
欧州と中東アジアのシアターがコラボレーションをして「オルフェウスとエウリディケー」「ライラとマジュヌーン」を重ね合わせた作品。メインキャストは欧州から二人と中東側から二人ずつのコンビという感じ。歌詞やナレーションには英語、フランス語、フラマン語、アラビア語などが入り混じり、発声の仕方も全く違うので、「ラブ最高! ラブは時空や場所を超えて存在する!」みたいな帰結がなんだかスッと飲み込めてしまう感じでしたね。あとめっちゃ複雑な児童合唱パートをキッズたちが頑張ってやっていてよかった。私だったら絶対入りとかわかんなくなってたと思う。
夜はウィーン国立歌劇場「西部の娘」を観る。コニエチュニーがボンデージで出てきてよかった(オペラを観ている最中何を考えているかがバレる感想やめろ)。見所は虹色の気球で上昇するカウフマンとシュテンメです。