怠惰と快楽の技術

あるいは勤勉の敗北

20200515

 朝起きてウィーン国立歌劇場の『ラインの黄金』(2019)。神々=資本家、ローゲ=悪徳コンサル、巨人族ニーベルング族=労働者、みたいなのを踏襲しているんだと思うんだけど、なんか…よくわからん…。

 近所のパン屋と八百屋で買い物をして、お昼はパン。その後ピアノの練習をし、音楽教室へ。まず声楽の体験レッスンを受ける。オペラを観てたらやりたくなっちゃって、という言葉がそのまま「オペラの歌を歌いたい」という風に解釈されていてビビる(ヴォルフのイタリア歌曲集とかを目標に考えていたのだが…)。初学者用教材としてコンコーネとイタリア古典歌曲集を渡される。思ったよりはっきり声が出ているし、鍛えたらテノールの音域も出ると思う、と言われてびっくり。パッと思い出せる曲ってテノールの曲が多いから嬉しいといえば嬉しいけども。そのまま続けてピアノのレッスンも受けていたらふと、なんで私は仕事も探さず昼間から楽器のレッスンを受けているんだろうか…と虚無の気持ちになった。

 夜はラタトゥイユもどきを作ってパスタを食べ、METの『ピーター・グライムズ』(2008)を観る。ど鬱。