怠惰と快楽の技術

あるいは勤勉の敗北

20200505

 午前はだらだらする。

 午後は夏目漱石三四郎』を読み、大学時代の友人たちと通話で読書会をする。美彌子視点リライト(1909年前後の日本についての歴史研究を踏まえたもの、特に西欧文明の流入、地方/都市の婚姻意識の差などのテーマ)なんてものがあったらとても素敵なんじゃないかしらと思いました。できれば与次郎×広田先生で(CP論争が起きるからやめろ)

 夜はMETの無料ストリーミングで『フィガロの結婚』(1999)。歌も演技も文句無しによく、特にブリン・ターフェルの顔がおもしろかった(この人のオペラ・ブッファやオペレッタをもっと観たい)。そしてMETで昨日のイーゴリ公のイルダール・アブドラザコフが2013年にフィガロ役をやっているという情報を知ったのでストリーミングに課金をすることを検討してしまった。

 オペラはたまにライビュで見る、程度だった私なので、こんなふうに「金を払ってでもサブスクにしかないやつを観たい」になるとは思わなかった。餌付けしつづける金銭的体力があり、なおかつ金を落とすことのできるコンテンツとプラットフォームがあるMETは化け物だ。ちょっとこれは真似できないよな。